ロタワクチンについて

ロタウイルスは、乳幼児から成人まで、冬季に嘔吐下痢を起こすことがあるウイルスです。

初回の感染が一番重症になり、脱水などで入院することがあります。また、小児の脳炎・脳症の4%はこれが原因です。

生ワクチンです。
重いロタウイルス感染を90%程度予防できます。
1回目の推奨期間は、生後6週~生後14週6日までです。当院で主に使用している「ロタテック」は4週間以上の間隔をおいて、3回経口接種します。2回目は28週まで、3回目は32週までに接種します。飲むワクチンなので、授乳直後では飲めない可能性が高いので、授乳から1時間以上経ってから受診してください。
副反応で、稀に不機嫌、下痢、食欲不振、発熱があります。腸重積のリスクが増加するとされています。そのため、腸重積の既往がある方は接種できません。ワクチン接種後1週間程度は、便中にウイルスが排出されますが、排出されたウイルスによって胃腸炎を発症する可能性は低いようです。ご両親にもうつる可能性があるため、オムツ交換後などはしっかり手洗いするなど注意してください。
1回目は事前に予約が必要(14:00~15:00)です。2回目と3回目は予約不要で、「14:00~15:00」と「9:00~11:00(午前の一般診療時間内)」で接種できます。ただし、2回目・3回目の方でも当院で初めてロタワクチンを接種する場合は予約が必要です。
「ロタリックス」というワクチンもあります。「ロタリックス」は、4週間以上の間隔で、2回経口接種します。生後24週未満が対象です。「ロタリックス」は1種類のウイルスを弱毒化したもの、「ロタテック」は5種類のウイルスを弱毒化したものです。しかし、交差免疫という効果があるので、どちらでも効果の差は少ないようです。両方とも重いロタウイルス感染を90%程度予防できます。途中変更はできません。
当院では3回接種の「ロタテック」を中心に接種しています。ご希望の方には「ロタリックス」をご用意します。ワクチンを取り寄せるため、1回目も2回目もご予約ください。