けいれんとは、体の一部、または全身の筋肉が自分の意志によらずに硬直したり、ガクガクと律動的に収縮したりする状態をいいます。
発熱時にけいれんを起こすことがありますが、これは「熱性けいれん」というもので、急激に熱が上昇した時などに起こりやすいといわれています。
けいれんを起こした時は、慌ててしまうのも無理ありませんが、典型的な熱性けいれんは緊急事態ではないことが多いので落ち着いて対処してください。
- 典型的な熱性けいれんの特徴
- 1・年齢1~6歳
- 2・38.5℃以上の発熱
- 3・5分以内に治まる
- 4・左右差がない
- 5・けいれん後、意識がしっかりと回復する
- 6・手足の麻痺が残らない
- 7・嘔吐がない
- 以上の項目が全部当てはまっている場合には、受診を急ぐ必要はありませんので、夜間であれば翌日にでも受診してください。
しかし、1つでも当てはまらない項目がある場合は、救急受診してください。
特に5分以上けいれんが止まらない時、意識が戻らない時、けいれんを繰り返す時、様子がおかしい時には、救急車を呼んで受診を急いでください。 - 2・38.5℃以上の発熱
- 対処法
- 時計を見て、時刻を確認してください。嘔吐による窒息を防ぐため、できれば顔を横向きにします。(硬直して難しい場合には無理にする必要はありません)
- 口に手や物を入れないでください。(舌を噛んで命にかかわるようなことはありません)
- 左右差や唇の色など、お子様の様子をしっかり観察してください。
- 5分経っても止まらない時は救急車を呼んでください。
- 口に手や物を入れないでください。(舌を噛んで命にかかわるようなことはありません)
- 予防について
- 以前に2回以上の熱性けいれんを起こしたことがあり、発熱時のけいれんが心配なようでしたら、けいれん予防の座薬(ダイアップ)をあらかじめ処方してもらい、常備しておくといいと思います。使い方は、発熱時(37.5℃~38.0℃以上)で入れ、8時間後にもう1回いれます。この予防の座薬は、即効性もありますので、けいれんの治療にも使います。