- 生後3ヶ月未満の赤ちゃんの発熱(38℃以上)はすぐに受診してください。
- 一見元気で機嫌も良く、食欲があっても生後3ヶ月未満の赤ちゃんは、すぐに受診してください。
- すぐに受診できない場合は、かながわ小児救急ダイヤル【#8000(050-3490-3742)、18時~翌朝8時】に電話してください。
- この時期の赤ちゃんはお母さんからの免疫があるため、単なる風邪等で高熱を出すことはあまりないからです。治療を急いだ方がいい病気のことがあります。ただし、赤ちゃんは体温中枢が未熟なので、気温が高かったり、お風呂の後や服を着せすぎたりしても簡単に体温が上昇してしまう事はよくあります。熱っぽいなと感じた時はまず、その点にも気をつけてみてください。
- 生後3~6ヶ月の赤ちゃんの発熱(38℃以上)は、ミルクの飲みが良く、機嫌が良ければすぐに受診しなければいけないという状態ではありませんが、12時間以内には受診してください。
- ミルクの飲みが悪くなったり、機嫌が悪かったり、おしっこが12時間以上でないような時、苦しそうな時、保護者様からみていつもと比べて様子がおかしい時は、すぐに受診してください。
- 生後6ヶ月以降の赤ちゃん、特に3歳以上の幼児は、機嫌や食欲に問題なく、おしっこがでていて、保護者様からみていつもと比べて特に変わらない時は、夜間や休日の急患というわけではありません。夜間や休日でしたら、翌日以降でもいいので小児科を受診してください。
- 高熱で脳に障害を残すことはありません。
- 熱が原因で脳に障害が残るということはほとんどありません。でも、そのような話を聞くのは、脳炎を引き起こすような病気になって高熱がでたためであり、熱が脳を壊したわけではありませんので安心してください。
- 発熱することによって病気と闘っています。
- 子供の急病のほとんどは、細菌やウイルスによる感染症です。発熱とは体温を上昇させることによって免疫の働きを高め、細菌やウイルスとの闘いに都合のいい環境を自分で作り出しているのです。熱さましの使用は、少なくとも発病初期はできるだけ控えてください。もちろん、熱でぐったりしている時、眠れない時、水分摂取ができない時は、熱さましの使用も考慮してください。ただし、生後6ヶ月以下の赤ちゃんへの使用は絶対に止めてください。
- 熱さまし(解熱剤)の使い方
- 前にも述べましたが、発熱は免疫の働きを高め、細菌やウイルスと闘っている証拠ですので、40℃近い高熱であっても元気であれば熱さましは使わない方がいいのです。熱さましは、熱を1℃くらい下げるだけで、病気自体を治す薬ではありません。しかし、ぐったりしている時、眠れない時、水分が取れない時は、熱さましを使ってみてください。何℃以上でということはありません。お子様が熱で苦しそうならば使っても構いません。ただし、生後6ヶ月以下の赤ちゃんには絶対に使用しないでください。また、熱さましが座薬の場合は冷蔵庫に保管してください。使う時は、冷蔵庫から出してすぐでは冷たく硬く入れにくいので、少し手などで温めてから使用してください。ベビーオイルやオリーブオイル、水をつけてから挿入しましょう。
- 発熱時の過ごし方
- 大人の場合と同じです。体温が上昇している時に寒いと感じているようであれば暖かくしてあげ、汗をかいたりしているような時は、布団を薄くして涼しくしてあげてください。汗をたくさんかいている時は、汗をよく拭いてあげたり、着替えをさせてあげてください。体を冷やす方法ですが、ケーキ屋さんなどでくれるような小さな保冷剤が適しています。タオルやガーゼで巻いて、首の横、脇の下などを冷やします。額に貼る冷却剤などは、お子様が気持ちよさそうであれば使ってもいいですが、額に貼ることの熱を下げる効果は効率が悪いようです。嫌がるようなら無理にする必要はありません。また、発熱時は、体内の水分の消失が早くなりますので、水分補給はまめにしてあげてください。お風呂は、元気であれば入っても構いませんが、長時間の入浴は体力を消耗しますので控えてください。もちろん、湯冷めにも気をつけてください。